お正月になると
仏壇にお供え物を持参する機会も
増えてきますね。
でもいざ準備するとなると、
「のし紙って必要?」
「表書きは何て書けばいいの?」
「水引の色はどれが正解?」
そんなふうに
迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。
この記事では、
お正月のお供えに使うのしについて
やさしく丁寧に解説していきます。
表書き・水引・選び方など、
迷いやすいポイントをわかりやすくご紹介します。
お正月に仏壇へお供えする時、のし紙は必要?
まず最初に気になるのが、
「そもそもお正月のお供えにのし紙は必要なのか?」
ということですよね。
結論からいうと、
基本的には“のし紙あり”で準備するのが丁寧な形です。
ただし、
仏事のお供えには「のし」の付いたものを避ける場面もあるので、
お正月の場合は少し考え方が変わります。
のし紙(祝い事用)をかけるのが一般的です。
つまり、法事や命日とは違って
“年始のご挨拶”としてのお供えになるため、
紅白の水引や熨斗を使っても問題ありません。
ただし地域やお寺のしきたりにより
違う場合もあるので、
あくまで一般的なマナーとしての解説になります。
お正月のお供え物に適したのし紙とは?
次に、実際に使うのし紙の種類について
見ていきましょう。
お正月の仏壇へのお供えには、
紅白の「蝶結び(花結び)」のし紙を選ぶのが基本です。
という意味を持ち、
年始のような毎年繰り返される行事にぴったりの水引です。
反対に、
結び切り(水引が一度で終わる形)は
弔事や結婚祝いに使うため、
お正月には適しません。
のしの右上についている
「熨斗飾り」も、
お祝いごとの象徴として付けてOKです。
のし紙の表書きはどうする?
のし紙に書く「表書き」は、
目的や渡す相手によって
多少異なります。
お正月のお供えとして使う場合、
以下のような書き方が一般的です。
✔ 御年賀(ごねんが)
✔ 御供(おそなえ)
✔ 寒中御見舞(1月7日以降)
基本は「御年賀」で問題ありませんが、
日付によっては「寒中御見舞」を選ぶこともあります。
年始の挨拶として持参する場合は
「御年賀」で統一してOKです。
また、文字は毛筆や筆ペンなどで手書きすると
より丁寧な印象になります。
名前はどう書く?誰の名前を書くの?
表書きの下に書く「名前」は、
贈り主(あなた自身)の氏名を書くのが基本です。
家族で贈る場合は、
代表者名(世帯主)を書くことが多いですが、
個人名でも失礼にはあたりません。
✔ 下段(中央寄り)…贈る人の名前
✔ フルネームが基本ですが姓のみでもOK
複数人の名前を書く場合は
並列にするか、「○○家一同」とまとめることもあります。
お供え物はどんなものがよい?
仏壇へのお供えは、
消えもの(消費できるもの)が
よく選ばれます。
お正月のお供えとして定番なのは
以下のようなものです。
✔ おせち用の昆布巻や煮豆
✔ お酒(故人が好きだった銘柄)
✔ 果物(みかんやリンゴなど)
地域によっては
年賀用の菓子折りや果物かごなども
よく使われています。
いずれにしても「日持ちのするもの」や
「華やかすぎない包装」が選ばれることが多いですね。
仏壇用なので、
できるだけ控えめで落ち着いた品を選ぶと安心です。
のし紙はどこにかける?かけ方の基本
のし紙をかける際は、
包装の上にかける「外のし」が
お正月のお供えでは一般的です。
「外のし」とは、
品物を包装紙で包んだ上から
のし紙を見えるようにかけるスタイルです。
これは贈る目的をはっきり示すためのもので、
年始のご挨拶では特におすすめです。
外のしで丁寧に準備するのが基本です
ただし、地域や親戚間の慣習によっては
「内のし(包装の内側にのしをかける)」を
好む場合もあります。
不安な場合は、事前に相手側に
確認するのも丁寧な心づかいですね。
のしをつけたお供え物の渡し方
仏壇にお供えする際の渡し方にも
ちょっとしたマナーがあります。
まず、訪問したらすぐに渡さず、
あいさつを交わした後で
手渡すのが基本です。
「新年のごあいさつに伺いました。
よろしければお供えください。」など、
やわらかい言葉を添えて渡しましょう。
「ささやかですが、お仏壇にどうぞ」
「年始のごあいさつに伺いました」など
渡す際にはのしの表書きが相手側に読める向きで
手渡すのもポイントです。
地域による違いはある?
実は、お正月の仏壇参りや
のしのマナーには
地域差もあります。
たとえば、関西では「御年賀」ではなく
「御仏前」や「御供」を使う風習があるなど、
土地柄によって少し違いが見られます。
また、浄土真宗ではのし紙を使わず
白無地の奉書紙で包む家庭もあります。
親戚の方や近隣の習慣を尊重しましょう。
もし判断に迷う場合は、
親族や仏壇のある家の方に一言聞いておくと安心です。
あとがき
お正月のお供え物に「のし紙が必要かどうか」
悩んでしまうこと、意外とありますよね。
今回ご紹介した内容を参考に、
思いやりのある準備をして
気持ちよく年始のご挨拶ができれば何よりです。
マナーは難しいようで、
「心を込めて丁寧に」という気持ちが
いちばん大切なポイントかもしれません。
穏やかなお正月をお過ごしください。
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